
●▲■といった基本的な図形だけで構成された抽象画があります。モチーフを単純化しつくし、最終的に●▲■に行き着いた作品がある。逆にモチーフから離れ、自由になろうとした結果、●▲■に行き着いた作品もある。その道程は違えども、いずれも偉大な作家たちが試行錯誤した末に、●▲■にたどり着いたというのは非常に興味深いものがあります。
僕自身も●▲■などの図形を組み合わせてデザインをすることがよくあります。図形を何気なく組み合わせていると、新しいアイデアが浮かんでくることも多い。最終的には複雑な形状になったものでも、●▲■から発展していったケースは数知れず。
●▲■という視点であたりを見回してみると、実にたくさんのものが●▲■の組み合わせでデザインされていることに気づきます。
ならばと世の中にあるものを●▲■の組み合わせによって気軽に表現できないものかと、考えました。
プレイステーションのコントローラには、●▲■と描かれたボタンがあります。それだったら、●を押せば●、▲なら▲が、■で■が映り、絵が描けるゲームを作ればいいと。そう考えて作ったのが、『リズムンフェイス』という新しいゲームです。
●▲■という幾何図形の基本の組み合わせで、本当にいろいろなものが描けます。単純な図形でも組み合わせ次第で複雑なものが描ける。その驚きや楽しみを『リズムンフェイス』を通じて発見してもらえると、とても嬉しいです。
プロデューサー&アートディレクター 佐藤 理